2015-07-04

言いたかったけど、言えなかったこと

同志社大学今出川キャンパスのクラーク記念館(重要文化財)=京都市上京区
たとえば、
電車のなかで、
誰かと誰かがしゃべっているのが耳に入ってくる。

この間も大学生らしい男性ふたりが…
「何かなぁ、きょう授業で先生が言うてたけど、吉本ばななって知ってる?お父さんも有名な人らしいで」
「よしもと、っていうんかなぁ。吉本興業の関係かぁ?」
「そんなんと違(ちが)うみたいやで」
「そんなら梅田のマルビル、建てた人ちゃうん。吉本とかいうてたで」
「えっ、それは吉本興業の関係とちゃうんか」
「そやけど、吉本ばななの本って何か読んだ」
「『蛇にピアス』とかか?読んでないけど」

あのね、もうね、声が出かけましたよ…。

ちなみに吉本隆明が、ばななのお父さんで、
ばななは、今年また「よしもとばなな」から「吉本ばなな」に再改名しました。『蛇に…』は、金原ひとみ。マルビルは吉本晴彦ですよね。

それはさておき、
日常、そんなことは多いですよね。

芸能関係でも、
オバちゃんとかは、なんかわからんようになってますもんね。
思い出せないんで「あの」「あれ」「その」…が多いし、
(まぁ、僕も最近、そうなってきたけど)

「キャンデーズの、ランちゃんと、スーちゃん、ミィちゃん」(おしいけど、キャンディーズとも言えないみたいやし)とか、
「この間、NHKの大河で同志社つくったオダギリジョーの奥さんの役やってた遙洋子」(「はるか」は、かすってるけど絶対ないわ!)とか、
「渡辺謙と再婚した南野陽子」(南だけかろうじてかすってる。そんなに違和感はないけど…)とか…ってこんなんは日常茶飯事にありますよね。

印象に残っているのはJR東西線の大阪・北新地駅のホームでのこと。
もう15、6年以上は前になると思うんですけど、
ものすごく上品そうな和服姿の70歳代くらいの女性ふたりがね、
話してたんです。

「あら、奥さん、『同志社前』行きやて。同志社て、御所のとこににあるんでっしゃろ。ウチの長女の婿さんが通(かよ)てましてん。そしたら、この電車に乗っていったら御所まで行けるんでっしゃろか」

「そうみたいでっせ。なんや同志社の地下には電車、走ってて駅がありまっさかいになぁ」

…もう、これもね。この「同志社前」はね、京田辺のほうのキャンパスへ行くということで、御所の北側の同志社の地下にあるのは京都市営地下鉄で…と言いたかったけど、勇気がなかった。
たぶん、若かったからで、今なら言うような気もします。

そのうえ、
田辺の同志社に近い近鉄・興戸駅は副駅名が「同志社前」で、
こっちのほうは今では京都の地下鉄と相互乗り入れして、
御所の北側の同志社ともつながっているんですよ…まで説明してしまいますよ、余計なお世話でしょうけど。

でね、
言いたくて口元まで出かかっているところに、
電車が来たので、
乗ったら、その女性ふたりは反対方向へ行くみたいで乗らなかった。
なんかもう消化不良というか、
口がむずむずですよ。

そのとき吊り革を持って立っている僕の前に、
ロザン・宇治原が、
黒いレザーのバミューダ風の半パンをはいて座っていました。

それはどうでもいいけど。

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