ボブ・ディランのノーベル文学賞受賞が決まったとき、
50歳以上の世代の多くが思い浮かべたのが、
フォーク・ロックグループ「GARO(ガロ)」のヒット曲「学生街の喫茶店」…というような記事を読むか、TVで誰かのコメントを聞くか、した記憶です。
確かに、その世代の僕も、ボブ・ディランという名前を覚えたのは、あの曲がきっかけだったかもしれません。流行ったのは1972(昭和47)年で、僕が小学4年のときでした。
とにかく当時、ヒット曲となれば、テレビ、ラジオ、有線放送で「これでもか」っていうほど、流れていて、だいたい歌詞を見なくても、かなりの人々が歌えてしまうような時代でした。
多くの人々のなかでボブ・ディランが「学生街の喫茶店」とリンクするのも、うなづけます。
でも、今年のノーベル文学賞発表を同賞の公式サイトのライブ中継で見たとき「ボブ・ディラン」と聞いて、「ボブ・ディランっていう名前の詩人か作家もいたんやろか」と思ったあと、アタマをよぎったのは「北帰行」でした。
小林旭(歌手・俳優)らが歌って1961(昭和36)年にヒットした歌じゃなくて小説の方です。