産経新聞の神戸支局や大阪の社会部、文化部で記者やデスクを経てデジタルメディア担当専門委員としてwebメディア編集長をつとめました。2015年10月から海外向けSP会社の取締役として第2の社会人生活を始めました。趣味はトロンボーン(和名:伸縮自在真鍮製曲金発声器)や落語鑑賞など。ITパスポートと2級FP技能士資格あり。JAZZと落語とコロッケが好き。 和歌山市出身。大阪・千里在住。
2015-05-08
「げん」の話
生きていると、
驚くことはよくあるもので…。
…といっても、
死んだら驚くことがないかどうかは、
死んだ経験はないので、
わからないのですが、
とりあえず、
「生きていると」と、
紋切り型でやってみる次第です。
きょう『桂米朝コレクションI 四季折々』(ちくま文庫)という本を読み始ました。
米朝師の落語を収めたシリーズ全8巻の第1巻でして、
『けんげしゃ茶屋』『正月丁稚』など11のネタで構成されています。
それぞれの噺の前に〈口上〉として、
米朝師の解説があります。
もうその、のっけから驚きました。
知っている方は知っているのでしょうか、
「げんが悪い」とか「げんをかつぐ」とかの「げん」。
ふだん、何も考えず使っておりまして…。
もちろん、
他の言葉はそんなに深く考えて使っているというわけでもないのですけれど…。
気弱な人間なもので「げん」は気にしていたのに、
「げん」という言葉は気にしてなかったという頼りない話です。
〈口上〉によれば、
「この『げん』という言葉も『ぎえん』――縁起をさかさまにした洒落(しゃれ)ことばです」。
驚くでしょ?
僕なんか、何にも考えず、意識せずに使ってました。
「えんぎ」のさかさまなら「ぎんえ」ではないでしょうか?…と人間国宝に聞くのは、もうそれこそ、げんの悪いことで、
何より、もう米朝師はこの世にはいらっしゃらないのですから、
聞きようもありません。
いずれにせよ、
縁起でもないことを忌み嫌って、
それに障(さわ)りのあるような言葉とからめるときは、
さかさまにして念を入れる、
言葉を大切にしていた証拠ですね。
「言霊(ことだま)」とはよく言ったものです。
日本は言霊の幸(さき)わう国ですね。
もちろん、
グローバリズムがどうのといわれる時代に英語が大切なことはよくわかりますけど、
まず、自分の言葉の「芯」になるものはしっかりとさせておきたいものです。
たぶん、そうでないと、どんなにたくさんの言語ができても、
何も語れないのかもしれません…というのも、
オチとしては今ひとつですね。
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