久しぶりに「ユリイカ」を買いました。
知らない方も多いでしょうけど、
「ヤリイカ」とか「スルメイカ」とは関係ありません。
お造りにしたら、
醤油にワサビでもショウガでもいけそうですが、
「詩と批評」の月刊誌です。
正直の話、もう休刊とか廃刊になっているのでは、
と思っていまして…。
不謹慎にも、
乾物のほうの「スルメ」が頭に浮かんできてしまいました。
最近、書店の文芸雑誌のコーナーに行くこともほとんどなかったし…。
大学時代とか就職して文化部勤務のときは、
けっこう読んでいたのですけどね。
そんな意識の範疇外になっていた雑誌を手にしたのは、
6月号が「桂米朝」特集だったからです。
「ユリイカ」が「米朝」特集をしていたのを知ったのはネット上で、
たまたま。
もう少しで一生気づかなかったかもしれません。
勤務先の大先輩、先輩も執筆なさっていました。
何よりインタビューがたっぷりあるのがいいです。
桂ざこば師、桂米團治師、月亭可朝師、上岡龍太郎師…。
特に可朝師には「毒舌」とも言ってもいい内容もあって、
テレビなんかではオンエアできないかもという部分も…。
小学校教諭をされているお孫さんが大学の卒業論文を改稿された「米朝一門の師弟愛」という記事には、
内弟子生活のスケジュールのほか、
お弟子さんから見た「米朝」像などがアンケート形式でまとめられて、
普通にはない趣向です。
僕はナマの高座は2回しか見たことがないのですが、
この特集を読むと、
「米朝」という人間がすごく立体感を帯びてくるというか、
もしかして近くで拝見したら、
こんな顔にはどのような皺(しわ)があって、
匂いはこういう感じで…と思えるような内容です。
亡くなって、
さらに生きている。
まさに「名人」のお手本ですね。
米團治師が、
「落語というのは想像の芸ですから、落語会に足を運んでいただいてもいいし、録音を聴いていただいても、本で読んでいただいてもいいのです。どんなスタイルであれ自分の頭のなかに世界が描ける。落語というのは庶民の日常、市井が描かれている作品がほとんどです。ああ、今日も生きてきてよかったな、きょうも平凡やけど、幸せやったなと言いながらいつしか死んでいくという、本当に日常なんだけども平和で幸せな空間のお話なんです。落語の世界の奥深さ、嫌なひとの出てこない、みんなでなんとかしようやという現世肯定のひとの生きざまの世界です。それを想像できる芸なので、どんなかたちでもいいから、なかなかいいものですよ、よかったら落語の世界に首を突っ込んでみてください」
…とおっしゃっています。
米團治師が「庶民」かどうかは別にして、
当たり前だけの説明なんですけど、
落語の魅力を伝える良い言葉ですね。
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