| 『上方落語 桂枝雀爆笑コレクション3 けったいなやっちゃ』(ちくま文庫) |
他愛もないことに感激することはありませんか?
たとえば偶然の一致(synchronicity)のようなことです。
僕はあります。
で、
きょう(2015年4月22日)もありました。
最近『上方落語 桂枝雀爆笑コレクション』(ちくま文庫)を読み返しています。
この本は枝雀さんの口演の速記をまとめたシリーズで、
全5巻で成っています。
代休だった本日、大阪・梅田に買い物に行った帰りに、
阪急千里線のなかで、
その第3巻「けったいなやっちゃ」を読んでいたわけです。
「宿替え」「青菜」「高津の富」など12のネタが収められたなかの「鷺(さぎ)とり」を楽しんでいました。
上方落語では定番のひとつですから、
ご存じの方も多いはず。
「どないして、ご飯を食べてんね」と仕事…生計の手段をたずねられたら、
「やっぱり左手にお茶碗持ってね、ホイで右手にこうお箸を…」と答えるような男が主人公です。
味醂の搾り粕のお菓子「こぼれ梅」で雀(すずめ)を酔わせて捕まえるとか、
いろんな荒唐無稽の方法で鳥を獲って、
お金にしようという男の噺です。
失敗を重ねるのですが、
夜中に池で爆睡している鷺の集団を見つけます。
鷺たちがいびきをかいているのをいいことに、
何羽も捕まえて、
その首のあたりを自分の着物の腰の帯にびっしりとはさんだ。
そこまではよかったんですが、
夜が明けて、
目を覚ました鷺たちが一斉に羽ばたいたので、
中天高くヒューっと舞い上がってしまう。
で、空中でパニックに陥って、
やっとこさ落ち着いたのが…
四天王寺の五重の塔のてっぺん、屋根の上。
もう大阪中が大騒ぎという“ストーリー”です。
書いていて思いますけど、
落語って、
あらすじを文字にしても、
あんまり面白くないですね。
それはさておきですよ。
それを読んでいるときに、
右隣りに座った女子高生が居眠りをして、
僕の肩を枕にしてきたわけです。
まぁ何というか、
これが自分と同じような加齢臭を放つオッさんだったら、
不快にもなりますが…。
そうじゃないわけです。
もう天と地。
金箔と、鼻をかんだあとのテッシュ以上の差がありますね。
とはいえ、
感激したのは、
その部分じゃありません、決して。
終点の北千里に着いて、
眠りから覚めた女子高生のカーディガンの左腕の刺繍の文字です。
濃紺にくっきりと白く「四天王寺学園」。
関西の方なら、ご存じ。
四天王寺ゆかりの同寺に隣接する学校です。
「鷺とり」を読んでいるときに、
この偶然。
別になんていうこともないんですけど、
シンクロ具合に感激したというだけの話で、
「生きる名人」への道に関係あるようなないような…。
でも、
見えない力いたいなものが、
『上方落語 桂枝雀爆笑コレクション』を読むのは正解ですよ…と、
親指を立ててGood Jobサインを出してくれたような気がするわけです。
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