高度成長期に幼少期を過ごした「新人類」世代に属する、おふたりの同級生たちが現役で大学に入り順調に卒業していれば、多くは1985(昭和60)年に社会人の仲間入りをしました。
電話とタバコ
戦後40年の、この年は日本電信電話公社と日本専売公社が、それぞれNTT(日本電信電話株式会社)とJT(日本たばこ産業株式会社)となって民営化されたのをはじめ、男女雇用機会均等法が成立、日本航空123便墜落事故がありました。阪神タイガースが21年ぶりのセ・リーグ優勝を果たし日本一になったのも、この年。ちなみに1月には先述の平尾さんを擁する同志社大ラグビー部が史上初の大学選手権3連覇を成し遂げています。
当時、新人類たちが入社した職場の様子を振り返ってみれば、パソコンはないけれど、灰皿は当たり前のように置いてあり、まだダイヤル式の電話にも、それほど違和感はありませんでした。外勤の社員を呼び出すときはポケットベルで、ファクシミリが最先端の事務機器でした。
会社で暮らす
1988年に公開された映画「会社物語 MEMORIES OF YOU」(市川準監督)は、そんな様子を詳細に伝えています。定年退職直前のサラリーマンの悲喜こもごもを描いた、この作品で主人公役のハナ肇さんの独白が職場風景に重ねて流れます。
「勤続34年、この会社で勤め上げてきたというより、暮らしてきたというのが今の正直な気持ちです…」
当時から約30年。バブル崩壊後の“空白”が続くなか、昨年8月、安倍晋三首相のもとで「働き方改革実現会議」が設置されました。
「働き方」じゃなくて「働かせ方」?
今は大阪の土地や小学校なんかの問題で、そんな「会議」は話題にものぼりませんけど、職場の風景は昭和時代とすっかり様変わりしたのに政治主導で「働き方」を「改革」しなければならないだとすれば日本に住む人々が変化しないことが最大の課題なのかもしれません。ただ「同一賃金同一労働」「ワークライフバランス」といったテーマを見ると「働き方」というより経営者に向けた「働かせ方」改革です。
一人ひとりが既存のイメージに縛られない成長をめざし「働かされる」ことから脱皮できれば自ずと「働き方」は改革されるのかも…それが「会社で暮らす」ことであったとしても、です。
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